こんにちは。大阪のパーソナルトレーニングジム「LiteraMilita(リテラミリタ)」です。
トレーニングを始めたばかりのクライアント様から、よくこんなご不安の声をいただきます。
「昨日のトレーニング、あまり筋肉痛が来なかったんですが…効果がなかったんでしょうか?」
せっかく時間と体力を使って運動したのですから、「やった感」が欲しいと思うのは当然のことです。多くの方が「筋肉痛がくる=良いトレーニング」「筋肉痛がこない=無駄だった」という物差しで判断されがちです。
しかし、私がアメリカで長年学び、多くのアスリートや身体に悩みを抱える方々と向き合ってきた経験、そして最新のスポーツ科学の観点から断言します。
結論、「筋肉痛がなくてもトレーニング効果は十分にあります」。 むしろ、40代からの身体づくりにおいては、「筋肉痛を追い求めないこと」こそが、長く健康に動き続けるための鍵になることさえあるのです。
今日は、なぜ「痛みがなくても筋肉は成長するのか」、そして「なぜ当ジムが痛みに頼らないアプローチを大切にしているのか」についてお話しします。
流れ
「筋肉痛=筋肉の成長」ではない科学的根拠
一般的に、筋肉痛は「筋繊維が損傷し、それが修復する過程(超回復)で起こる痛み」と信じられてきました。しかし実は、筋肉痛のメカニズムは完全に解明されているわけではなく、あくまで一つの説に過ぎません。
近年では、筋肉を大きく成長させるために、必ずしも激しい筋損傷(=強い筋肉痛)は必要ではないという研究結果が多く報告されています。
エビデンス:痛みは必須ではない
例えば、Flannらによる2011年の研究(Journal of Experimental Biology)では、事前の軽い運動で筋肉痛を抑制したグループと、激しい筋肉痛が生じたグループを比較しました。その結果、「筋肉のサイズと筋力の増加量には差がなかった」ことが示されています。
つまり、「痛い思いをしなくても、筋肉は正しく成長させられる」ということが科学的に証明されているのです。
なぜ筋肉痛になるのか?
では、なぜ筋肉痛になる時とならない時があるのでしょうか。私の経験上、筋肉痛が強く出るのは以下のようなケースです。
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久しぶりにトレーニングを再開した時
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初めて行う動作やメニューに取り組んだ時
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普段よりも急激に負荷(重さ)を上げた時
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ネガティブ動作(エキセントリック収縮)を強調した時
※ネガティブ動作とは、筋肉が引き伸ばされながら力を発揮する局面のことです(例:ベンチプレスでバーベルをゆっくり下ろす動き)。
これらは「新しい刺激」としては有効ですが、毎回この強い刺激を求め続ける必要はありません。
40代からの「賢い身体づくり」とは
特に40代以上の方や、身体に痛み・不調を抱えている方にとって、「激しい筋肉痛にならないトレーニング」には大きなメリットがあります。
1. 継続性が高まる
激しい筋肉痛は、日常生活の動作を困難にし、次のトレーニングへの意欲を削ぎます。「痛いからまた今度にしよう」と間隔が空いてしまうのが一番のリスクです。過度な筋肉痛を残さず、コンスタントに刺激を与え続ける方が、結果的に早く身体が変わります。
2. 怪我のリスク管理と炎症のコントロール
私はアメリカでの活動時代、トップアスリートのリハビリテーションにも携わってきました。プロの世界では「試合当日に筋肉痛を残さない」「程よい張り感で臨みたい」ことは鉄則です。 これは一般の方も同じです。特に慢性的な関節痛や身体の動かしにくさを抱えている方の場合、「良い筋肉痛」と「危険な痛み(怪我の予兆)」を見分けるのは非常に困難です。
無闇に痛みを追うのではなく、適切な負荷でコントロールする。
これが、私が提供する「アスレティックリハビリテーション」の考え方です。
今回の内容は動画でもお話ししていますので、ぜひこちらもご覧くださいね!
「私には運動はできない」と諦める前に、一度ご相談ください
当ジム、LiteraMilitaには、他のジムでは受け入れが難しいとされる、身体障害をお持ちの方や、長年改善しない慢性的な痛みを抱えた方も多く通われています。
「痛いのは嫌だ」「もう歳だから無理だ」 そう思っている方にこそ、知っていただきたいのです。
私たちは、筋肉痛という「不快な痛み」に頼らなくても、解剖学と運動生理学に基づいた「正しい刺激」で、あなたの今の身体機能を向上させることができます。
今の身体の状態がどうであれ、適切なアプローチを行えば、未来は必ず好転します。 「私の身体でも大丈夫かな?」と思われたら、ぜひ一度、お話を聞かせに来てください。
痛みと向き合い、克服してきたプロフェッショナルとして、あなたの「変わりたい」という気持ちを全力でサポートします。
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